4/19/2023

装画の仕事「49冊のアンアン」


 












49冊のアンアン』著:椎根和  

 装丁:柿崎宏和 版元:フリースタイル 



フリースタイルから4月5日に発売された『49冊のアンアン』という本の

装画を描かせて頂きました。


タイトルの「49冊 」というのは、

創刊号からアートディレクターだった堀内誠一さんが辞めるまでに手掛けた数のことです。

雑誌アンアンは今も刊行されていますが

1970年の創刊当初のものは今の印象とはずいぶん違っていて、まるで別の雑誌のよう。

時代の影響も色濃く反映されていると思いますが

今と違ってずいぶん大人っぽいのです。

「かわいい」というより断然「カッコイイ」という言葉が似合います。


この本は、そんな創刊当初のアンアンの編集に携わっていた椎根和さんが

当時のエピソードを交えながら、49冊の内容について詳細に語った

資料性の高い貴重な情報がギュッと詰まった本です。


そういえば、、、

若い頃に夢中で読んだ三宅菊子さんが書かれたセツ・モードセミナー関連の本に

これから出版される新しい雑誌について、

節先生のところにたくさんのスタッフが集まって

日夜あれこれと熱く話し合っていたエピソードがあって

当時の日本の、東京の、おしゃれの最先端に節先生はいたんだわ...と

想像してはワクワクしたのを覚えています。


私がセツ・モードセミナーへ行くことに決めたのは、

10代の頃に読んでいたアンアンにセツのことが紹介されていたり

フェアレディという小冊子でセツ卒業の方がたくさん活躍されているのを見たからですが

創刊当時のアンアンのカッコよさについて知ったのはずいぶん後になってからのことでした。

思えば子供のころ大好きだったOSAMU GOODSの原田治さんのデビューも

創刊当時のアンアンなんですよね。


などと、いろんなことに思いを馳せながらこの本を読んでいます。



表紙のイラストレーションは、

創刊当時アンアンの編集部があった1970年代の六本木の象徴である東京タワーと

アンアンのトレードマークにもなっているパンダのイラストレーション を、

というデザイナーさんのリクエストで描かせて頂きました。


書店で見かけましたら、ぜひ手に取ってみてください。



出版社のHP

https://webfreestyle.com/products/椎根和-br-49冊のアンアン